就職活動にかかるお金と期間は?初任給までの生活費と失業手当の注意点
「就職活動を始めたいけど、バイトを休んだら生活費が足りなくなりそう」。フリーターから就職を目指すとき、お金とスケジュールの不安はとても大きいと思います。
就職活動では、面接に行く交通費などの出費に加えて、「内定が出ても、最初の給料が入るまでに時間がかかる」という見落としやすい点があります。この記事では、活動にかかるお金の見積もり方、初任給が入るまでの期間、バイトを辞めて活動する場合の失業手当や年金・健康保険の手続きまで、公的な制度をもとにまとめました。先に結論を書いておきます。
- 活動費は交通費・服装・証明写真・通信費が中心。ハローワークや就職エージェントは、求職者は原則無料で使える
- 初任給が入るのは入社した月の翌月、という会社もある。活動期間の生活費に加えて、入社から初任給までの生活費も用意しておく
- 貯金に余裕がなければ、バイトを続けながら活動するほうが安心
- 辞めてから活動する場合、自己都合退職の失業手当は2025年4月以降、給付制限が原則1か月。ただし例外や条件がある
- 辞めたら国民年金と健康保険の切り替えを忘れずに。年金は失業による特例免除も使える
就職活動にかかるお金の内訳
就職活動の出費は、だいたい次の項目に分けられます。金額は住んでいる地域や応募する社数でかなり変わるので、見積もりのしかたを参考に、自分の場合を計算してみてください。
| 項目 | 中身 | 見積もりのしかた |
|---|---|---|
| 交通費 | 面接・説明会・ハローワークへの往復 | 往復の運賃×行く回数 |
| 服装 | スーツ、シャツ、靴、かばん | 手持ちで使えるものを確認し、足りない分だけ |
| 証明写真 | 履歴書・Web応募用 | 撮影1回分(データももらえると使い回せる) |
| 書類・郵送 | 履歴書用紙、封筒、切手、印刷代 | 郵送で応募する社数分 |
| 通信費 | スマホの通信量、オンライン面接の環境 | いつもの料金から増える分 |
| その他 | 移動中の食事、資格の受験料など | 必要なものだけ |
いちばん読みにくいのは交通費です。計算の例として、仮に面接1回の往復交通費が1,000円で、10社に応募して面接が平均2回ずつあったとすると、1,000円×20回で2万円になります。応募の数や面接の回数は、少し多めに見積もっておくと、あとで慌てずにすみます。
相談や紹介は無料で使える
ハローワークの職業相談や職業紹介、民間の就職エージェントは、求職者がお金を払う必要は原則ありません。民間の職業紹介会社が求職者から手数料をとることは、職業安定法で原則として禁止されています。
就職エージェントの多くは、応募書類の添削や面接の日程調整も手伝ってくれるので、バイトを続けながら活動したい人にも使いやすいです。フリーターや既卒向けのハタラクティブなどが、その一つです。
また、雇用保険の基本手当を受けられる人が、ハローワークの紹介で遠くの会社の面接に行く場合(ハローワーク間の距離が往復200キロメートル以上など、条件あり)は、「広域求職活動費」として交通費などが支給されることがあります。2026年8月1日からは受給できる回数に上限も設けられたので、対象になりそうな人は、事前にハローワークで確認しましょう。
出費をおさえる工夫
- 一次面接をオンラインで受けられないか確認する
- 証明写真は、データももらえる撮影を選んでWeb応募に使い回す
- 「服装自由」「私服可」の指定があれば、清潔感のある手持ちの服で行く
- 近くにある会社の面接は、同じ日にまとめる
活動期間は「在職中か、辞めてからか」で変わる
就職活動にかかる期間は、応募する業界や人によって大きく違うため、「何か月あれば必ず決まる」とは言えません。大事なのは、期間が延びても生活が回るように計画を立てておくことです。
活動のしかたは、大きく2つに分かれます。
| バイトを続けながら活動 | バイトを辞めて活動 | |
|---|---|---|
| 収入 | 減ることはあるが、ゼロにはならない | なくなる(条件を満たせば失業手当を受けられる) |
| 使える時間 | シフトとの調整が必要 | 平日の日中も面接に行きやすい |
| 気持ちの面 | 焦らずに会社を選びやすい | お金が減るにつれて焦りやすい |
| 手続き | ほとんど必要ない | 年金・健康保険の切り替えなどが必要 |
| 向いている人 | 貯金が少ない人、まず様子を見たい人 | 貯金に余裕があり、短期間で集中したい人 |
貯金に余裕がないなら、バイトを続けながら活動するのがおすすめです。お金が底をつきそうになると、本当は合わない会社でも「どこでもいいから早く決めたい」と考えやすくなるからです。シフトを少し減らして、平日に面接の予定を入れやすくしておくと両立しやすくなります。
自分の1か月の生活費がいくらなのかわからない人は、先に確認しておきましょう。
内定から初任給までにかかる期間
見落としやすいのが、内定が出てから実際に給料が振り込まれるまでの期間です。
給料は「締め日」と「支払日」で決まる
労働基準法第24条では、賃金は毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならないと決められています。多くの会社は「毎月〇日締め、〇日払い」というルールで給料を払っていて、入社した月の給料がいつ入るかは、このルールによって変わります。
| 給料のルール(例) | 4月1日に入社した場合の初任給 |
|---|---|
| 月末締め・翌月25日払い | 4月1日〜30日分が5月25日に入る |
| 15日締め・当月25日払い | 4月1日〜15日分(半月分)が4月25日に入る |
| 20日締め・翌月10日払い | 4月1日〜20日分が5月10日に入る |
月末締め・翌月払いの会社だと、入社してから最初の給料まで2か月近くかかります。たとえば4月1日に入社して5月25日払いなら、約8週間です。締め日の関係で、最初の給料が1か月分に満たないこともあります。
会社は、給料の締め日や支払日を含む労働条件を、働き始める前に書面などで示すことが労働基準法で決められています。内定のあとに受け取る労働条件通知書などで、必ず確認してください。書かれていなければ、入社前に会社に聞いても失礼にはなりません。
入社の前後に出ていくお金
- 内定から入社日までの生活費(入社日が内定から数週間〜数か月先になることもある)
- 通勤定期代の立て替え(通勤手当があとから支給される会社もある)
- 仕事用の服や靴、かばん
- 引っ越しが必要なら、その初期費用
さらに、最後のバイト代も、バイト先の締め日と支払日に合わせてあとから入ります。バイトの最後の給料が入る日と、初任給が入る日の間がどれくらい空くのか、カレンダーに書き出して確認しておきましょう。
用意しておきたいお金の考え方
必要なお金は、次のように考えると見積もりやすくなります。
必要なお金=1か月の生活費×(活動期間の見込み+入社から初任給までの月数)+活動費−活動中に入る収入
活動期間の見込みは、短めではなく長めに置いておくのが安全です。バイトを続けながら活動する人は、「活動中に入る収入」が大きくなるので、必要な貯金はそのぶん少なくてすみます。
バイトを辞めて活動する場合の失業手当
雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)は、正社員だけのものではありません。アルバイトでも、週20時間以上働き、31日以上続けて雇われる見込みがあれば、原則として雇用保険に加入します。給料明細で「雇用保険料」が引かれているか確認してみましょう。
受け取るための主な条件
- 辞めた日以前の2年間に、雇用保険に入っていた期間(被保険者期間)が通算12か月以上ある(倒産・解雇などで辞めた場合は、辞めた日以前の1年間に6か月以上でもよい)
- 被保険者期間は、辞めた日から1か月ごとに区切り、給料が支払われた日数が11日以上、または働いた時間が80時間以上ある月を1か月と数える
- 働く意思と能力があり、仕事を探しているのに就職できない状態である
自己都合で辞めた場合のスケジュール
2025年4月1日以降に自己都合で辞めた場合、給付制限の期間は原則1か月になりました(それより前は原則2か月)。ただし、辞めた日からさかのぼって5年間に、正当な理由のない自己都合退職で2回以上受給資格の決定を受けている場合は3か月になります。
| 流れ | 内容 |
|---|---|
| ハローワークで手続き | 離職票を出して、仕事探しの申し込みをする |
| 待期 | 手続きの日から7日間は、辞めた理由にかかわらず支給されない |
| 給付制限 | 自己都合の場合、待期のあと原則1か月は支給されない |
| 失業の認定 | 原則4週間に1回、ハローワークで認定を受ける。前回の認定日から今回までに、原則2回以上の求職活動が必要 |
| 支給 | 認定を受けた日数分が振り込まれる |
つまり、自己都合で辞めた場合、手続きをしてから1か月あまりは手当が入らないと考えておきましょう。辞めた会社から離職票が届くまでに時間がかかることもあるので、その期間も含めて計画を立てておくと安心です。
受け取れる日数と金額
自己都合で辞めた場合、基本手当を受け取れる日数(所定給付日数)は、雇用保険に入っていた期間が10年未満なら90日です。
1日あたりの金額(基本手当日額)は、辞める前6か月の賃金をもとに計算した1日分の賃金の、およそ50〜80%です。賃金が低い人ほど率が高くなります。受け取れる期間は、原則として辞めた日の翌日から1年間です。
知っておきたいポイント
- 2025年4月1日以降に受講を始めた教育訓練給付金の対象講座や公共職業訓練などを、辞める前の1年以内または辞めたあとに受けた場合は、給付制限が解除されて基本手当を受け取れる(申し出の期限があるので早めにハローワークへ)
- 早めに就職が決まると「再就職手当」が出ることがある。基本手当の支給残日数が所定給付日数の3分の1以上あることなどが条件で、3分の2以上残っていれば残日数分の70%、3分の1以上なら60%が給付率
- 給付制限を受けた人は、待期が終わってから1か月の間に就職する場合、ハローワークか許可・届け出のある職業紹介事業者などの紹介で決まった就職でないと、再就職手当の対象にならない
細かい条件は人によって違うので、辞める前にハローワークで確認しておくのがいちばん確実です。失業手当を受けられない人は、収入などの条件を満たせば、月10万円の給付金を受けながら職業訓練を受けられる「求職者支援制度」が使える場合があります。
辞めたら国民年金と健康保険の切り替えを
国民年金
勤め先の厚生年金に入っていた人が、辞めてから次の就職まで間があく場合は、国民年金(第1号被保険者)への切り替え手続きが必要です。手続きは、住んでいる市区町村の国民年金の窓口や年金事務所のほか、マイナポータルからの電子申請でもできます。国民年金の保険料は、令和8年度で月17,920円です。
払うのが難しいときは、「退職(失業)による特例免除」を申請しましょう。退職した人の前年の所得をゼロとして審査するしくみで、世帯主や配偶者の所得が一定額以下なら、保険料の免除や納付猶予を受けられます。申請には、離職票や雇用保険受給資格者証のコピーなど、退職したことがわかる書類が必要です。
未納のまま放っておくと、将来の年金額や、もしものときの障害年金に影響することがあります。払えないときは、放置せずに申請することが大切です。
健康保険
勤め先の健康保険に入っていた人は、辞めた翌日から次のどれかに切り替えます。
| 選び方 | 条件・期限 | 注意点 |
|---|---|---|
| 任意継続(辞めた会社の健康保険を続ける) | 辞める前に続けて2か月以上加入していたこと。退職日の翌日から20日以内に申し出る | 加入できるのは最長2年。在職中に会社が負担していた分も自分で払うので、保険料は上がりやすい |
| 国民健康保険 | 住んでいる市区町村に、14日以内に届け出る | 保険料は市区町村や前年の所得によって決まる。倒産・解雇などで辞めた人には軽減のしくみがある |
| 家族の健康保険の扶養に入る | 家族が入っている健康保険の条件を満たすこと | 自分の保険料はかからないが、収入などの条件がある |
どれがいちばん安くなるかは人によって違います。市区町村の窓口で国民健康保険料の見込み額を聞き、任意継続の保険料と比べてから決めましょう。
また、住民税は前の年の所得をもとに決まるので、辞めて収入がなくなってからも納付書が届くことがあります。これも生活費の見積もりに入れておきましょう。
お金と期間の計画を立てる手順
最後に、就職活動を始める前にやっておきたいことをチェックリストにまとめました。
- 今の貯金額と、1か月の生活費を書き出す
- 活動費(交通費・服装・写真など)を見積もる
- 活動期間を長めに見込み、カレンダーに書く
- 応募する会社の給料の締め日・支払日を確認し、初任給が入る日まで数える
- バイトを続けるか辞めるかを決める
- 辞めるなら、失業手当の条件と、年金・健康保険の切り替えを確認する
- 足りない分は、活動前にシフトを増やす期間をつくるなどして補う
計画を立ててみて、貯金が足りないとわかった人は、活動を始める前の数か月で少しずつためておくのも一つの方法です。
まとめ
- 活動費は交通費・服装・証明写真・通信費が中心。ハローワークや就職エージェントは求職者は原則無料
- 初任給は「締め日・支払日」しだいで、入社から2か月近くかかることもある
- 必要なお金は「生活費×(活動期間+初任給までの月数)+活動費−活動中の収入」で考える
- 貯金に余裕がなければ、バイトを続けながら活動する
- 自己都合で辞めた場合の失業手当は、待期7日のあと給付制限が原則1か月(2025年4月以降)
- 辞めたら国民年金と健康保険の切り替えを。払えない年金は特例免除を申請する
お金と時間に限りがある人ほど、ひとりで遠回りせずに、就職支援サービスをうまく使うのがおすすめです。
私が使ったのは、フリーターや既卒、大学中退、高卒などの就職に慣れたサービスで、面接の日程調整や書類の準備も手伝ってもらえるので、バイトを続けながらでも進めやすいです。具体的には一番オススメのハタラクティブや、20代の既卒・フリーター向けの第二新卒エージェントneoあたりなので、参考にしてみてください。また、20代の既卒・フリーターなら、キャリアスタートも無料で相談できます。

ハタラクティブは今最も勢いのあるフリーター・大学中退・高卒・第二新卒向けの人材紹介会社で、サービス開始からの累計で26万人以上のカウンセリング実績があります。対応エリアも広がっており、北海道・宮城から関東・中部・関西・中国・九州まで、未経験から正社員を目指す人を支援しています。
登録はもちろん無料で、正社員求人を紹介してくれるばかりか、履歴書の書き方や面接練習もさせてくれるので是非相談してみてください。

