職歴に自信がない、正社員の経験がない。そんな人が正社員を目指すときに使える、ハローワークの制度があります。それが「トライアル雇用」です。

トライアル雇用は、原則3か月間、企業で試しに働いてみて、お互いに合えば正社員などの常用雇用に移るしくみです。この記事では、厚生労働省の資料をもとに、トライアル雇用のしくみと対象になる人、メリット・注意点をまとめました。

トライアル雇用とは

トライアル雇用は、職業経験の不足などから就職が難しい求職者を、企業が原則3か月間、試行的に雇う制度です。その間に企業と本人がお互いの適性を見極め、期間の定めのない雇用(常用雇用)への移行を目指します。

企業側には、トライアル雇用を行うと国から助成金(原則として1人あたり月額最大4万円、最長3か月)が支給されます。そのため、職歴に不安がある人でも「まずは試しに雇ってみよう」と考えてくれる企業が出てくるのがこの制度のポイントです。

トライアル雇用の対象になる人

厚生労働省の支給要領(令和8年4月時点)では、ハローワークなどに求職の申し込みをしていて、常用雇用とトライアル雇用による雇い入れを希望している人のうち、次のいずれかに当てはまる人が対象とされています。

  • 紹介日の前の2年以内に、2回以上離職や転職を繰り返している人(学生時代のアルバイトは除く)
  • 紹介日の前に、離職している期間が1年を超えている人(アルバイトも含め、まったく働いていない期間)
  • 妊娠・出産・育児を理由に離職し、安定した職業に就いていない期間が1年を超えている人
  • 60歳未満で安定した職業に就いておらず、ハローワークなどで担当者制の個別支援を受けている人
  • そのほか、就職にあたって特別な配慮が必要な人(生活保護を受けている人など)

アルバイトは「安定した職業」に当たらないため、フリーターでもハローワークで担当者の個別支援を受けていれば、対象になる可能性があります。対象になるかどうかは、ハローワークで確認しましょう。

なお、学校に在籍している人は原則として対象外です。

トライアル雇用の流れ

  1. ハローワークで求職の申し込みをし、職業相談を受ける
  2. 「トライアル雇用求人」の中から応募したい求人を選び、紹介を受ける
  3. 企業の面接を受ける
  4. 採用されたら、最長3か月のトライアル雇用として働く
  5. 期間が終わったら、常用雇用に移行するかどうかが決まる

トライアル雇用の期間中も、給料は支払われます。試用期間とは違い、あらかじめ期間が決められた雇用契約です。

トライアル雇用のメリット

  • 職歴に不安があっても採用されやすい:企業に助成金が出るため、未経験者を受け入れやすい
  • 入社前に職場や仕事が合うか確かめられる:実際に働いてから判断できる
  • ハローワークのサポートを受けながら進められる

トライアル雇用の注意点

  • 必ず常用雇用に移れるわけではない:3か月の間に「合わない」と判断されれば、期間満了で終了することもある
  • 求人の数や職種が限られる:トライアル雇用の求人を出している企業の中から選ぶことになる
  • 3か月は「試されている期間」:遅刻や欠勤が続くと、常用雇用につながりにくい

トライアル雇用は「入りやすい入り口」ですが、ゴールは常用雇用に移ることです。期間中は、仕事を覚えることと、職場の人との関係づくりを意識しましょう。

紹介予定派遣とのちがい

「試しに働いてから正社員に」という点では、紹介予定派遣と似ています。ちがいは次のとおりです。

項目 トライアル雇用 紹介予定派遣
雇い主 働く企業が直接雇う 派遣会社が雇い、派遣先で働く
期間 原則3か月 最長6か月
窓口 ハローワークなど 派遣会社

紹介予定派遣については、こちらで詳しく解説しています。

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トライアル雇用以外の選択肢も

トライアル雇用は心強い制度ですが、求人の数は限られます。20代なら、未経験OKの正社員求人に直接応募するほうが、選べる求人が多く、早く正社員になれることもあります。

ハローワークと並行して、既卒・フリーター向けの就職エージェントも使うと、選択肢が広がります。

よくある質問

トライアル雇用中の給料はどうなる?

トライアル雇用の期間中も、企業と雇用契約を結んで働くので給料は支払われます。金額などの条件は、求人票で確認しましょう。

トライアル雇用の求人はどうやって探す?

ハローワークの窓口やハローワークインターネットサービスで、トライアル雇用の求人を探せます。応募するには、ハローワークなどからの紹介が必要です。

ニートでも利用できる?

離職している期間が1年を超えている人や、ハローワークで担当者の個別支援を受けている人などが対象になるので、ニートの期間がある人も利用できる可能性があります。ニートから就職する方法は、こちらで解説しています。

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まとめ

  • トライアル雇用は、原則3か月試しに働いて、合えば常用雇用に移るハローワークの制度
  • 企業に助成金が出るので、職歴に不安がある人でも採用されやすい
  • フリーターでも、ハローワークで担当者の個別支援を受けていれば対象になる可能性がある
  • 必ず常用雇用に移れるわけではなく、求人の数も限られる
  • 20代なら、未経験OKの正社員求人への直接応募やエージェントの利用も並行する
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